コロナ禍を経てで急速な成長を見せる訪日インバウンド市場。
2024年7月19日に観光庁が公開したデータによると、同年4月-6月に訪日インバウンド客が国内で消費した額は2兆1,370億円と、コロナ前を含めても過去最高を大幅に更新する結果となりました。
国内で観光業に携わる事業者様向けに、最新の訪日外国人の消費動向を図解で説明します。
前年比の訪日者数は156%。消費総額は178%を記録!
2024年4月-6月の訪日者数と消費総額を前年同時期のものと比較すると、訪日者数は56%増に対し、消費総額は78%増。1人あたりの消費単価が大きく上がっていることが分かります。
消費額の内訳:全項目で大きく伸長
インバウンド観光客の消費額について、項目別に見ていきましょう。
インバウンド観光客が一番お金を使っているのがホテルや旅館などの宿泊費。その後買い物代、飲食費、国内交通費、娯楽サービス費と続きます。
すべての項目で前年比50%以上の増加を記録しており、特に買い物代は2倍以上になっています。
国別のインバウンド消費額と消費単価
国別の消費総額:トップ3は中国・アメリカ・台湾
次は、どの国(地域)からの観光客がどれぐらいの金額を使っているのかを見ていきます。
消費総額が一番大きいのは中国、次いでアメリカ、台湾となっています。
中国からの観光客はコロナ前と比較してまだ完全には戻っていませんが、それでも国別ではトップの消費額を記録しました。
また、アメリカが驚異的な伸びを見せている点もポイントです。
消費単価が高いのは圧倒的に欧米豪
次に、「消費総額」ではなく「消費単価」で見てみましょう。
「消費単価」はその国の訪日者が1回の訪日で使う金額の平均。
フランスを筆頭に、欧州勢がトップ5の内4つを占める結果となりました。
5位以降も欧米豪の消費単価が高く、高付加価値の提供を狙う市場としては欧米豪が適切であることが見て取れます。
消費単価の向上は円安が主な理由?
コロナ明け、急激な円安相場となっていることが消費単価向上の主因と言えそうです。
同じ額のドルでも円換算すればより多くなるわけですから、自然と消費単価も上がることになります。
いずれにしても、今後のインバウンド市場を見ていく上で消費総額は訪日客数よりも重要な指標といっても過言ではありません。
国内の観光事業者として、こういった動向とニーズを見極めてインバウンド集客を行っていくことが求められます。
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コロナ禍が明け、訪日インバウンド市場が急速に回復しています。2023年度の訪日客数はコロナ前の2019年とほぼ同等となり、消費額は過去最高を記録。政府も2030年までに訪日者6,000万人・観光消費額15兆円という目標を掲げ、インバウンド観[…]
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