【図解】訪日インバウンド市場の動向:2024年の年間データ振り返り

コロナ禍を経て大きく成長する訪日インバウンド市場。日本を訪れる外国人旅行者数や消費額は飛躍的に伸びており、観光業界だけでなく日本経済全体に大きな影響を与えています。

ここでは、観光庁やJNTO(日本政府観光客)が発表している2024年のデータをもとに、国・地域別の動向や各都道府県別の状況、そして訪日インバウンド市場が直面する課題について詳しく解説します。


1. 2024年訪日インバウンド市場の全体概況

1-1. 訪日客数・消費総額ともに過去最高を記録

2024年の訪日客数は約3,687万人、消費総額は8.1兆円と、どちらも過去最高を記録しました。特に消費総額は2023年の5.3兆円を大きく上回り、前年比1.5倍の成長を見せています。

訪日インバウンド市場2024年 - まとめ

1-2. コロナ禍を経て順調に成長

コロナ前の2019年および2023年の実績と比較すると市場成長の推移がよく分かります。円安の影響や旅行者のニーズ変化が顕著となり、業界全体が力強い成長を遂げた年でした。

訪日インバウンド市場2024年 - 推移

1-3. 消費総額の内訳で宿泊費と娯楽サービス費の伸長が際立つ

費目別に見ると、コロナ前の2019年と比較して宿泊費は1.94倍、娯楽サービス費は2.04倍となりました。

特に東京・大阪・京都ではホテル代が大きく値上がりし、国内旅行や出張者にとってはネガティブな影響にもなっています。娯楽サービス費は母数となる金額規模自体はまだまだ小さいものの、政府も進める「体験消費」が徐々に浸透してきていることが見て取れます。

訪日インバウンド市場2024年 - 消費内訳


2. 2024年訪日インバウンド市場「国・地域別」の状況

訪日インバウンド市場で事業を進めようとする際に必ず抑えておきたいのが各国・地域からの訪日需要。国ごとの特徴や消費動向が、今後の戦略に大いに参考となります。

2-1. 「訪日客数」のトップは中国。東アジア勢が全体の約2/3を占める

中国・台湾・香港・韓国といった東アジアからの訪日客が全体の67%を占め、特に中国からの旅行者数は約698万人に達しています。地理的近接性や充実した航空ネットワークが、安定した需要を支えています。

2024年は特に欧米豪からの訪日者数も大きく伸びたのが特徴です。

訪日インバウンド市場2024年 - 国別訪日者数

2-2. 「消費総額」も中国が首位、欧米豪に存在感

消費総額でも中国が第一位ですが、欧米豪の消費が24%と存在感が出てきています。欧米豪からの訪日客は長期滞在と高付加価値な体験を求める傾向があり、この市場をターゲットとして事業を展開する地域や事業者も増えています。

訪日インバウンド市場2024年 - 消費総額の国別

2-3. ひとりあたりの消費単価が高いのは欧米豪

欧米豪の旅行者は、一人当たりの平均支出が35~38万円と高水準にあり、質の高い文化体験や長期間の滞在を楽しむ傾向が確認されました。

訪日インバウンド市場2024年 - 消費単価ランキング


3. 都道府県別の訪日インバウンド受入状況

日本国内でも、地域ごとに観光需要の状況は大きく異なります。各都道府県の取り組みや戦略が、数字に表れています。

3-1. 都市部と地方で明暗が分かれる動向

主要都市圏、特に東京や大阪では、外国人延宿泊者数が1.5倍以上に増えました。

一方、地方部は1.16倍に留まり、都市部と地方の格差が明確になっています。※ただし、地方部の中でも大幅に増えている都道府県・減っている都道府県があり、明暗が別れています。

訪日インバウンド市場2024年 - 都市部と地方部

3-2. 地域ごとに伸びたエリアと課題を抱えるエリア

地方部が伸び悩んでいるとはいえ、石川や愛媛をはじめとした一部の都道府県はコロナ前と比較して大幅な宿泊客増を記録しています。

特に石川県はインバウンド客の半数以上が欧米豪という特徴的な分布になっています。コロナ前から行ってきた欧米豪へのトップ営業、プロモーションの効果が明確に表れ、金沢を中心に今やゴールデンルートに変わる定番ルートとして認知され始めています。

訪日インバウンド市場2024年 - 都道府県別


4. 訪日インバウンド市場の課題とリスク

市場の拡大とともに、今後の持続可能な発展に向けた課題やリスクも浮き彫りになっています。ここではその一部を取り上げます。

4-1. オーバーツーリズムと地方誘客の課題

京都、鎌倉、河口湖、白川郷、銀山温泉。スノーシーズンはニセコや白馬、野沢温泉。こうした地域をはじめとして、オーバーツーリズムが広く取り沙汰されるようになってきました。

政府は「地方誘客」をテーマに地方で2泊することを目標に掲げていますが、2024年の地方部の平均宿泊数は1.36泊に留まっています。大都市圏や特定の観光地への集中が続く中、地域の魅力をより効果的に伝える取り組みが求められています。

4-2. 為替相場の影響

2024年は1ドル=151円前後の円安環境が続き、この影響で消費総額が大幅に伸びた側面もあります。マクロ/ミクロ的観点それぞれから、今後為替が円高に振れた際に消費が下振れするリスクを抱えています。

訪日インバウンド市場2024年 - 為替相場

4-3. 自然災害や政情不安

当然、地震や台風など自然災害が起こった際に訪日インバウンド客に安全が提供できるかは永遠のテーマです。それに加え、隣国の政情不安による影響も気をつけなければいけません。


5. まとめ

課題やリスクも当然あるとは言え、訪日インバウンド市場は着実に成長し、日本全体に大きなインパクトを与えています。

旅行者が日本各地で独自の体験を求める中、消費単価の高い欧米豪勢の需要拡大や、地方誘客の強化が今後の課題となっています。

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