JNTO(日本政府観光局)が2023年10月18日に発表した情報によると、2023年9月の訪日外国人数は推計で218万人を記録しました。
過去最高の訪日者数を記録した2019年。コロナ後初めて、そんな2019年の単月訪日者数の9割以上まで迫りました。
この記事では国・地域別の訪日者数を図解を用いてお伝えします。
2023年9月の国・地域別インバウンド客数
国・地域別では韓国からの訪日客が最も多く、57万人を記録。次いで台湾が38万5000人、中国が32万6000人、米国が15万6000人と続きます。
東アジアの概況(2023年9月)
韓国は2019年9月比で283%の訪日者数を記録しました。大幅に伸びているように見えますが、2019年のこの時期は韓国内で日本に対する政治的な反発が大きく訪日者数が落ち込んでいたため伸び率が大きくなっています。
中国は2019年比で40%の水準。まだ2019年水準には遠いですが、月を追うごとにじわりじわりと回復しています。
台湾・香港はほぼ2019年と同じ水準で推移しています。
東南アジアの概況(2023年9月)
7月と8月に引き続き、シンガポール、インドネシア、フィリピン、ベトナムが2019年の同月を上回っています。
特に消費単価の高いシンガポールと人口の多いインドネシアは今後の動向に注目です。
北アメリカ・豪州の概況(2023年9月)
米国は5月から連続で2019年比120%超の水準で推移しています。
カナダは母数こそ少ないものの、140%と大きな盛り上がりが見えます。
欧州の概況(2023年9月)
7月と8月に引き続き、ドイツとイタリアで2019年同月を超える訪日者数となりました。
英国は大きく落ち込んでいるように見えますが、2019年はラグビーW杯が日本で開催された影響で突発的な増え方をしたことから織り込み済みといった数字です。
消費単価が高いドイツは継続的に訪日者数が伸びており、さらなる期待ができそうです。
月別の推移を2019年と比較
最後に、2023年の訪日者数の月ごとの推移を2019年と比較してみましょう。
国ごとにばらつきはありますが、全体で見ると2019年同月の96%まで戻ってきました。
2019年は8月頃より韓国からの訪日者数が落ち込んだ影響はありますが、引き続き月を追うごとに2019年の水準に近づいてきています。
さらなる円安の進行と中国からの訪日解禁により、今後さらに回復することが見込まれます。
以上、訪日インバウンド客の直近の状況を実データでお伝えしました。
インバウンド対策に使える補助金も紹介しているので、是非参考にしてみてください。
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