JNTO(日本政府観光局)が2024年4月に発表した情報によると、2024年3月の訪日外国人数は推計で308万人。
単月として史上初めて訪日者数が300万人を超える結果となりました。
コロナ前の2019年と比較しても112%と大きな伸びを見せており、訪日市場は「回復」から「成長」の段階に入っています。
この記事ではそんな訪日者の動向を国・地域別に図解を用いてお伝えします。
2024年3月の国・地域別インバウンド客数
国・地域別では韓国からの訪日客が最も多く、66万人を記録。次いで台湾が48万人、中国が45万人、米国が29万人と続きます。
東アジアの概況(2024年3月)
韓国、台湾、香港で2019年の3月を上回る訪日者数となっています。
特に台湾と香港は2019年の2割以上多い人が訪日をしています。台湾と香港はリピーター率が高く消費単価も高いため、ターゲットとされている地域や事業者も多いでしょう。
また、コロナ後大幅に落ち込んでいた中国も65%の水準まで回復してきています。コロナ前は圧倒的に市場が大きかった中国からの訪日者。今後の動向が注目されます。
東南アジアの概況(2024年3月)
シンガポール、フィリピン、ベトナム、インドで2019年の同月を上回っています。
特に消費単価が高いシンガポールと今後の大きな成長が期待できるインドで大きな伸びを見せているのは好材料。
母数の多いタイの回復も時間の問題と言えます。
北アメリカ・豪州の概況(2024年3月)
米国はコロナ明けの昨年から2019年比で大きな伸びを見せていましたが、3月にはこれまで以上に多くの訪日者を記録。米国とカナダは単月で過去最高の訪日者数となりました。
また、オーストラリア人はスキーシーズン終盤でも訪日需要が旺盛だったようです。
欧州の概況(2024年3月)
コロナ後、2023年は回復が遅れていた欧州市場。ここに来て、主要5カ国すべてでコロナ前の単月訪日者数を超える結果となりました。
特に母数が多い英国とドイツで140%の伸びを見せています。
欧州からの訪日客は消費単価が高く、日本文化や自然景観を誰にも邪魔されずに体験したいという欲求を持つ人が多いのが特徴。
欧州市場をターゲットにしたプロモーションもこれから加速しそうです。
月別の推移を2019年と比較
最後に、2024年の訪日者数の月ごとの推移を2019年と比較してみましょう。
過去最高、3,000万人以上の訪日者数を記録した2019年を、現時点で大きく上回っています。
このペースでいけば年間の訪日者数は3,500万人を超えそうです。
消費単価も上がっているいま、訪日者をターゲットとした市場はますます広がりそうです。
以上、訪日インバウンド客の直近の状況を実データでお伝えしました。
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インバウンド対策に使える補助金も紹介しているので、是非参考にしてみてください。
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